「ジャンボ機」はなぜ半世紀も売れ続けた? 「ボツになった輸送機案」→鮮やかな大逆転の経緯

半世紀以上、製造されてきたボーイング社のロングセラー機「747」は、実は“ボツ案“から大逆転を収め、スターダムへのし上がった旅客機です。その経緯はどのようなものなのでしょうか。

一方「C-5」は?違うフィールドで活躍する2機種の違い

 ただ、もちろん、C-5は決して失敗機ではありません。この機はアメリカ空軍のみに納入され、アメリカの世界戦略に大きな役割を果たしてきました。日本への飛来も数知れずあります。

 完成されたC-5は、747とは異なる設計が多くあります。そのなかのひとつが「アッパー・デッキ」。C-5では機首側だけでなく、後部から物資搬入・搬出にも対応しています。そのため、「アッパー・デッキ」はコクピット後ろから後部まで客席として使用できる仕様となっています。

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初期型のC-5A輸送機(画像:アメリカ空軍)。

 ちなみに、747でも後方まで「アッパー・デッキ」を設置する案はあったものの、旅客機の実用化で不可欠な型式証明(そのモデルが一定の安全基準を満たしているかどうかを審査する制度)を取得するためには、「旅客が90秒以内に機内から脱出できる」という要件をクリアしなければならず、結果として現在の「前方のみにアッパー・デッキを設置する」というデザインとなっています。

 生産が終了したとはいえ、747は当面のあいだは貨物機として、世界の航空貨物輸送に対応すべく重要な役割を果たすでしょうし、C-5は改修が続けられ、今後もアメリカ空軍で使用されるでしょう。“巨大機の時代”は徐々に過ぎ去ろうとしてますが、2機種ともに異なる分野で、引き続き重要な役割を果たしてくれるに違いありません。

【了】

【写真】「最後の747」をいろんな角度から&幻となった「ボーイングの超音速旅客機」

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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コメント

1件のコメント

  1. 新型大型輸送機は

    ロッキードが採用され「C-5」となった

    ボツになったボーイング案に

    パンナムの会長が乗って

    当時最大の旅客機

    747となった

    輸送機案だったので

    コックピットが2階にある

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