潜入!全通間近「築地虎ノ門トンネル」都心スルーの「環2」本領発揮 極浅トンネルに苦心の跡

全通を18日に控えた環状2号線の「築地虎ノ門トンネル」のウォーキングイベントが開かれ、現場が先行公開されました。都心を貫くトンネルには、さまざまな工夫が見られます。

環状2号線の「総仕上げ」

 東京都の都市計画道路「環状第2号線」の未開通区間、「築地虎ノ門トンネル」の築地~新橋間がいよいよ12月18日(日)15時に開通を迎えます。

 それに先立ち10日(土)に、一般人を抽選で招いたウォーキングイベントが開催。一足先にまっさらの地下トンネルを体験することになりました。なお、開通後は歩行者は進入できないため、トンネルの中を歩くこと自体が貴重です。

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開通を来週に控えた環状2号線の「築地虎ノ門トンネル」築地側出口(乗りものニュース編集部撮影)。

「築地虎ノ門トンネル」の全通により、中央区晴海の月島警察署前交差点から、港区の虎ノ門二丁目交差点まで、高架橋とトンネルにより信号なしで移動が可能になります。都心部の一般道では有数の長さを持つ立体交差区間です。トンネルは虎ノ門~新橋が部分開通済みで、そこから築地大橋までは地上道路で移動することになりますが、浜離宮入口を中心に、渋滞が深刻になっていました。

 築地大橋西詰から道路中央部はゆっくりと沈み込んでいき、トンネル坑口に至ります。「築地虎ノ門トンネル」の銘板の字は、東京都知事の手によるものです。ちなみに開通済みの虎ノ門側の銘板は当時の建設局長が書いた字だとか。坑口断面は飾り気のない、コンクリート打ちっぱなしでスパっと切れたような姿で、かえって都市交通の洗練味を感じます。

 ところで、トンネル坑口を見ると、左車線(入口)と右車線(出口)で高さが違います。出口のほうが高くなっています。理由を聞くと、トンネルを出た先の登り勾配にある「合流注意」の看板が隠れて見えなくなるのを防ぐための設計上の工夫だそうです。

 また、築地側からトンネルに入ると地下ですぐ上り勾配となりますが、これは首都高都心環状線の地下トンネル「汐留トンネル」の上を跨ぐ必要があるからです。汐留出口からは地上の光が差し込んでいて、首都高トンネルと地表面の「わずかな隙間」の浅い空間を抜けていることがわかります。

 これは築地虎ノ門トンネルの各所で見られ、都営大江戸線・浅草線・三田線のトンネルと交差するときも、下をくぐるのではなく、上側を抜けていきます。下をとおすよりも工事は安く済み、緊急時の避難も容易。「極浅」のため、地表面から開削する工事も楽で済んだといいます。

 緊急時用の設備も公開されました。通行止め時は、入口などに「バルーン式バリケード」が路側の箱から飛び出して膨らみます。築地・汐留に地上への緊急出口があり、反対車線からは非常用ドアをあけて出口側車線へ移ることになります。天井には「通行注意」「通行止め」などの表示板がありますが、その手前に3つ「←警報表示版有り」という注意喚起用の表示板も置かれている徹底ぶりです。

 ウォーキングに来ていた親子連れのうち、子供たちは「早く車で通りたい」「いつも見える工事現場ってこうなっていたのか」、大人たちは「勝どきから浜離宮までずっと渋滞しているので、このトンネルができると楽になると思う」と話していました。

 戦後すぐに策定された都市計画道路「環状第2号線」(外堀通り~赤坂~虎ノ門~有明)は、ようやく全線開通を迎えることとなります。同じ環状道路では、新宿で先日「環状第5の1号線」千駄ヶ谷工区が開通を迎え、雑司ヶ谷工区を残すのみとなっています。

【了】

【写真】潜入!築地虎ノ門トンネル「築地側出口」の風景

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