製造1.5万機以上! 傑作飛行機「DC-3」メガヒットにはカラクリが “純正機”は実はごくわずか?

かつてあった航空機メーカー、ダグラス社の傑作機「DC-3」は、1万5000機以上のメガヒットを記録しました。ただ、これにはちょっとしたカラクリが。この機の軌跡を見ていきます。

実は「純DC-3」は600機だけ?メガ・ヒットとなったカラクリ

 実は、純粋な「DC-3」は約600機しか製造されておらず、1943年に生産を終了しています。ただ、この機は軍事転用され、さまざまな国で作られることになり、それがメガヒットにつながったのです。

Large 20221217 01
アメリカ海軍のC-47輸送機。写真は1966年、ベトナム戦争中のベトナム上空にて撮影されたもの(画像:アメリカ海軍)。

 アメリカ陸軍航空隊では、「DC-3」がC-47輸送機として採用され、物資輸送や落下傘部隊の降下用に使用。最終的には1万機以上が製造されました。また、日本でもライセンス生産され、第2次世界大戦中には零式輸送機として500機近くが製造されています。

 しかも、これらの「軍用版DC-3」は大戦が終結すると、再度旅客機として改修され、民間航空の世界に“出戻り”することになりました。つまり、民間仕様含め、ほとんどのDC-3はC-47を民間登録したり、DC-3にC-47のパーツを使用したりする「軍用輸送機出身」の機体ということになるのです。

 話をこの機の初飛行を戻すと、12月17日はライト兄弟による人類初の動力飛行から32周年を迎える日で、あえてこの日が選ばれたそうです。ちなみに、「DC-3」のもととなった「ダグラス寝台機」はその名のとおり、アメリカ大陸を横断するには、途中複数回の給油と長時間の移動となることから、14台の寝台を備えた「オール寝台旅客機」仕様としていましたが、量産型では座席のみとするのが標準的となりました。

【了】

【写真】いまの旅客機とはぜんぜん違う! DC-3に実際に搭乗してみた

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス