なぜ「ダグラスDC-6」 は「キング オブ レシプロ旅客機」になったのか?-1946.2.15試作機初飛行

某3丁目の懐かし映画に出るくらい、日本でもおなじみの飛行機でした。

快適性激アップ「与圧」搭載

 1946(昭和21)年2月15日は、かつてアメリカにあった航空機メーカー、ダグラス社(現在はボーイング社の一部に)が手掛けた「DC-6」のプロトタイプ機「XC-112A」が初飛行した日です。DC-6は700機以上が製造され、世界的にも「レシプロ旅客機の最高傑作」とも称されます。

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JALのDC-6B(画像:JAL)。

 XC-112は、レシプロ旅客機「DC-4」、ならびにDC-4の輸送機型「C-54」をベースとし、より大型で速く、遠くまで飛べるよう設計されました。これを民間用にしたのが「DC-6」。DC-6の量産型は、同年にユナイテッド航空、アメリカン航空より注文を受けています。

 同機最大の特徴が、客室の気圧を人為的に上げる「与圧システム」の搭載です。

 DC-4などの先代のレシプロ旅客機では、高度1万フィート(約3050m)程度まで巡航できませんでした。これは空気が薄い高高度を「与圧システム」なしで飛行することで、酸欠をはじめとする乗客の健康被害が考えられるためです。

 一方DC-6は「与圧システム」を備えたことで、旅客の快適性を保ったまま高度2万フィート(約6100m)程度の高度まで飛行できました。ちなみにボーイング社によると、高度2万フィート巡航時のDC-6は、高度5000フィート(約1524m)相当まで与圧できたとのことです。

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