泥酔客は拒否? ベテラン女性タクシー運転手に聞く “お断り”する3要件&吐かれた際の“代償”
法人より個人タクシーの方が損害賠償が高額な場合も
具体例として挙げてくれたのが、友人・知人に脇を抱えられた泥酔者が、ひとりでタクシーに乗るというシチュエーションでした。グデングデンに酔った客の行き先を、友人・知人が「この人〇〇まで! あとはよろしく!」と言ってきた場合、泥酔者が行き先を明瞭に告げられず、かつ付添人も一緒に乗ることがなければ「お乗せすることはできない」とキッパリ伝えるといいます。
また、服や靴に汚物がついている場合は、各種感染症など車内汚染の恐れがあるため、着替えを求め、それを断るようならやはり乗車拒否するとのことでした。
では、乗るときはキレイであったとしても、車内で吐いた場合はどうなのでしょうか。そういうとき損害賠償を請求するのかどうか聞いたところ、これについては法人タクシーと個人タクシーで少し異なるとのハナシでした。
基本的には法人・個人問わず損害賠償を請求するそうですが、法人タクシーだと代わりのクルマがあるのに対して、個人タクシーは1人1車制、すなわち1台で営業しており、代わりが効かないため法人タクシーより高額になる傾向があるといいます。
加えて個人タクシーだと、たとえば「クラウンマジェスタ」など高級車種で営業しているオーナーがいますが、その場合、革シートのシートヒーター付きだと嘔吐物でシートヒーターが故障する可能性が高く、万一壊れたら丸ごと交換になるのでクリーニング代+修理代+営業補償(修理にかかる日数分)などで合計3ケタ万円近くの請求になることもあるとか。
またドアノブ部分に汚物が付着した場合、パワーウインドウスイッチが故障することも多く、窓の隙間などに入ると分解清掃も必要になるとのこと。そのため個人タクシーで万一損害賠償を請求されたとしても、クリーニング代だけで済めば万々歳だと思って欲しいと語っていました。
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