出初式ってどうして始まったの? 「1月6日」になったワケ

1月6日といえば、消防の仕事始めの儀式「出初式」が全国的に行われる日です。地域によっては派手なパフォーマンスが披露されることもありますが、このような儀式はいつから始まったのでしょうか。

「火事と喧嘩は江戸の華」の火消しの雄姿はこの頃から

 1月6日といえば、消防の仕事始めの儀式である「出初式」が全国的に行われる日です。式では一斉放水や避難救助などの消防演習、伝統的なはしご乗りなどが行われますが、この儀式いつ頃から行われるようになったのでしょう。

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2022東京消防出初式 の様子(柘植優介撮影)。

 出初式の起源は、江戸時代の1659(万治2)年、老中の役職にあった稲葉伊予守正則が、1月4日に定火消4隊を率いて上野東照宮前で顔見せの儀式を行ったことが始まりとされています。

 定火消とは、1657(明暦3)年に発生した明暦の大火を機に幕府が旗本に銘じて作った消防組織で、飯田橋、市ヶ谷、お茶の水、麹町に火消役の屋敷がありました。現在の消防署のルーツともいえる組織です。

 この明暦の大火は、日本史上最大の大火災とも言われ、多くの人が被災していました。式典は、痛手を負った江戸庶民を励ます意味も込められていたといわれています。

 しかし、この段階では出初式の開催日は1月4日でした、江戸が東京になっても4日に行われていましたが、1916(大正16)年から6日に実施されることになり、以降、東京以外の出初式でも6日に行われるケースが多くなったそうです。

 ちなみに、6日開催となった2年後の東京での出初式では、初めて消防ポンプ車が参加しています。1925(大正14)年にははしご車も初参加し、皇居前広場でその雄姿を披露したそうです。

【了】

※一部修正しました(1月6日21時30分)。

【窓デカ!】新型消防車も登場した出初式の様子

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