ビジネス化する「自動車盗」厳罰化へ被害者ら動く 犯罪の温床「ヤード」規制を国へ要望
自動車盗の厳罰化や、その犯罪の温床と指摘されている「ヤード」の規制に向け被害者団体が国へ要望を行っています。保有台数の多い地域だけでなく、全国規模の規制が必要とのこと。警察庁をはじめ関係省庁はどう対応するのでしょうか。
盗難車の行先、ヤードの適正化を求める法律を
自動車の盗難厳罰化を求める団体が、警察庁など関係省庁に対して、いわゆる「ヤード規制法」の制定を求める要望をしています。
ヤードとは、海外への輸出を目的にするなどして、自動車の解体、コンテナ詰めを行う作業場のことです。一部のヤードで盗難車が取り扱われ犯罪の温床になっていることが、警察庁の2011年犯罪白書で指摘されたことがありました。
2015年に「ヤード適正化条例」を全国で初めて施行した千葉県は、全国知事会から優秀政策として表彰を受けましたが、これまでに条例が制定されたのは、5県、2市だけです。
規制強化の署名活動の発起人となった「車両盗難を厳罰化にする会」@nt9woさんは訴えます。
「規制の効果は、地域を限定しても効果がない。立法化すれば、日本全国で適用されるので、そのほうがいい」
@nt9woさんは条例の効果が限定的であることを、愛知県と三重県の例を挙げて説明します。愛知県は2019年に、三重県は2021年に条例を施行しました。
「愛知県で条例の効果が出て、続けられなくなったヤードが隣接する三重県に逃げ込んだ。すると三重県で盗難が増加し、今度は三重県で条例を作らなければならなくなった」
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