MotoGPの“忌み番”?「ゼッケン1」が11年ぶりに復活 栄光のナンバーのはずがなぜ避けられる
バイクのロードレース世界選手権の最高峰であるMotoGPの2023年シーズンで、11年ぶりに「ゼッケン1」が登場します。ゼッケンが選択制になって以降、「1」は避けられてきた傾向でしたが、ここに来てなぜ復活したのでしょうか。
好きな数字=自分をアピールするアイコン
バイクのロードレース世界選手権の最高峰であるMotoGP(モトGP)では、バイクの前部にゼッケンと呼ばれる番号がデザインされています。2023年シーズンでは、久々にゼッケン「1」をつけるライダーが登場しました。
ゼッケンはもともと出走番号を表していましたが、2002年のレギュレーション変更以降、ゼッケンはランキング順に割り振られる方式から、希望する数字を各ライダーが選択できる方式に変わりました。2001年までは「ゼッケン1」をつけるのは前年度のチャンピオンだけでしたが、そういった特別なイメージはすでに薄れ、「ゼッケン1」はむしろ敬遠される空気が生まれていたのです。
逆に、自分で選択したゼッケンが、野球やサッカー選手の背番号のようにアイコン化する風潮があります。それを最初にリードしたのは、ホンダ、ヤマハでチャンピオンを7回獲得したバレンティーノ・ロッシでした。彼は連覇している間、「ゼッケン46」を変えませんでした。また、ロッシのライバルたちも自分のゼッケンを固定しました。
この新たな慣習によって、モトGPのファンたちは、シーズンが変わっても、ゼッケンを見ればすぐに誰のマシンなのかがわかるようになり、ゼッケンは成績を示す数字から、ライダーの個性を表すアイコンになったといえるでしょう。現在では、デビューから引退まで自分で選択した同じゼッケンを通すことが慣例となっています。
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