首都高「晴海線」いつまで中途半端なまま? C1延伸計画“素案”も公表済 現状でも高い整備効果
延伸事業やるなら今しか? なぜ決まらないのか
晴海線の延伸部について、東京都側ではわりと具体的な路線構造などの「素案」を公表しています。というのも、現在進められているC1「日本橋区間」の地下化事業に合わせて、銀座周辺の新経路「新京橋連結路」の建設、ならびにC1「築地川区間」の大規模更新を同時期に進める必要があるからです。
新京橋連結路は、銀座の地下にトンネルを掘って八重洲線とC1をつなぎ、現在の江戸橋JCTを経由するC1の環状機能を代替する計画です。東京都の街路計画課によると、現在は環境アセスメントと都市計画の手続きを進めており、今年中には完了したい構え。「日本橋区間の地下化が2035年目標なので、それと同時に新京橋連結路の建設も完了しないといけない」そうです。
これらに合わせて、老朽化しているC1築地川区間の造り替えに相当するような大規模更新、さらに地域の街づくりなどが同時並行で進められます。逆に言えば、複数の課題を同時に解決できるチャンスだからこそ、銀座のようなエリアにあって数々のプロジェクトが動いているというわけです。
ゆえに、晴海線の延伸も考慮に入れた素案を都が提示しており、「C1に接続する部分なので、同時に進めた方が安く済む」ものの、実際の動きとなると「白紙」(街路計画課)なのだとか。まずもって、その事業者が決まっていないといいます。
普通に考えれば首都高が事業主体になりますが、要はその莫大な事業費を誰が、どう払うかがまだハッキリしていない状態だそう。ちなみに、これまでの事例を挙げると、たとえばC2中央環状線の品川線(大橋JCT~大井JCT)は東京都と首都高が共同で行っており、山手トンネルの1本が東京都の街路事業として整備されています。こうしたスキームも含め、これから検討が進んでいくと考えられます。
【了】
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