「三ない運動」まだあるの? 国内バイク需要衰退の一因 40年経て再燃の兆しも?

一度は違憲判決が出たものの地域単位で運動は続けられた

 90年代に入ってからは、1991年に、東京地裁で「三ない運動は違憲」という判決が出たほか、教員の取り締まりから逃れるために、逃走中にバイク事故を起こす問題なども発生し、その厳しい運動の在り方への疑問などが出るようになました。そういった背景もあり、1997年には三ない運動は特別決議から、より拘束力の弱い宣言にトーンダウン、大規模な動きはなくなりましたが、学校単位の校則で禁止するなどの状況は続けられることになります。

 その後も三ない運動に関しては、「事なかれ主義の産物」「思考停止している」「大事なのは交通安全教育」といった批判が起きたものの、長らく維持され、2012年に全高P連が「マナーアップ運動」への転換を表明。一部の県では、この後も運動が続けられましたが、群馬県は2015年に、埼玉県は2018年に方針を転換し交通安全教育強化に改めました。しかし、京都府、広島県、岐阜県など、2023年現在も三ない運動に取り組んでいる県もあります。

 なお、2024年には電動キックボードが免許不要で16歳から乗れるようになる道路交通法の改正が予定されています。キックボードのせいで、「高校生の事故が増えるかもしれない」として、学校や地域で規制すべきという論が一部であるようで、三ない運動の失敗を繰り返してはいけないというネットの意見もあります。

【了】

【え…「免許取得NG高校」多すぎ!?】「三ない運動」やめる直前の状況(画像で見る)

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コメント

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1件のコメント

  1. 自転車こそ危ない運転してるの多いけどな。
    バイクなんて免許制なわけだし、きちっと指導取り締まりをすればいいわけで。
    ましてや地方なんて鉄道が縮小してるわけだから、
    通学の移動需要においては必須なわけで。