「大阪ひだ」はなぜ残った? 新型HC85系でロングラン存続 「直通は便利」が再発見される

長野行き「大阪しなの」は廃止 それでも残った「大阪ひだ」

 国鉄時代は急行「たかやま」として大阪駅と高山・飛騨古川駅を結んでおり、分割民営化後もJR西日本が引き継ぎました。夏や年末年始の最ピーク時に、キハ58が10両編成で走っているのを見かけたことがあります。

 1999年にキハ85が投入されたとき、特急「ひだ」に格上げされました。ただ、翌2000年に東海北陸道が飛騨清見ICまで延伸して高山への自動車アクセスが劇的に改善されると、「大阪ひだ」の利用は落ち込んでいきました。閑散期の平日だと3両で乗客は20~30人程度、もっと少ない日も見かけました。

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京都駅0番線に停車する大阪発の「しなの」。2016年に大阪~名古屋間の運転は廃止された(森口誠之撮影)。

 2016年には通称「大阪しなの」が廃止されます。中央本線名古屋~長野間の特急「しなの」にも大阪発着が1往復ありましたが、名古屋以西の利用は本当に少なかった。JR東海としても、東海道新幹線と並行していることもあり、大阪駅までJR西日本との乗り入れを継続する動機には欠けていました。

 個人的には「『大阪ひだ』も危ないかな……」と気になり始めました。

【長ぇー!】「大阪ひだ」の運行区間を比較(地図で見る)

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コメント

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1件のコメント

  1. そのくせ、富山直通列車のグリーン車は全部高山打ち切りにするんだから矛盾してる。
    こないだ実際に乗ってみたが、居住性はやっぱりキハ85系のグリーン車には遠く及ばなかった。
    とは言っても、あの東海だからこのままでは絶対に復活させないだろう。
    株主総会で吊し上げるか、外国人観光客向けのプロモーションに長けたインフルエンサーに、高山~富山直通のメリットを強くアピールしてもらって、この区間が2両なんて極少両数で済まなくなるようにするしかないだろう。