陸自の新拠点「石垣駐屯地」…なぜ“基地”じゃない? 格の違い? いえ役割の違いです!!

拠点警備も専従か交代制か

 一方、海上自衛隊や航空自衛隊は、平素に限らず有事の際も同一の拠点を使用し、そこから逐次出撃する形をとることから、「基地」という名称を使っています。つまり、海自と空自は有事の際であっても拠点を移動することは基本的にありません。

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2019年に開設された奄美駐屯地の看板除幕式の様子。石垣駐屯地が開設される時にも、こうしたセレモニーが行われるであろう(武若雅哉撮影)。

 その違いは、拠点警備にも見ることができます。海上ならびに航空自衛隊が「基地警備隊」という専門部隊を設けて警備任務にあたっているのに対し、陸上自衛隊は「警衛隊」と呼ばれる日直制の警備要員が駐屯地を守っています。「警備隊」と「警衛隊」、字面も響きも似ている両者ですが中身は異なっており、前者は単一の部隊が常時なのに対して、後者はローテーション(交代)で誰でもその任に就くのです。

 その代表例が音楽隊でしょう。海上ならびに航空自衛隊の音楽隊は基本的に基地警備に就くことはありませんが、陸上自衛隊の音楽隊は他の部隊と交代で駐屯地警衛にあたります。

 なぜ、陸上自衛隊のみこうしているかというと、野外での活動を想定したシフト制ともいえる勤務体系だからで、ひと昔で言う「不寝番」や、拠点の周囲を警戒する「歩哨」の役割を普段から訓練しているともいえます。

 ちなみに海上自衛隊に関しては、ひとくちに基地と言っても艦艇が所在する場所は「基地」、航空機を運用する飛行場は「航空基地」と呼び名を変えています。そのため、一目で何を運用しているのか、わかるようになっているとも言えるでしょう。

【写真】自衛隊の総本山 陸海空3自衛隊が同居する「市ヶ谷」は駐屯地? それとも基地?

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コメント

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1件のコメント

  1. 航空自衛隊には分屯基地が彼方此方にありますね。米軍も駐屯している施設と併設されていることもあり、ミサイル関連の発射基地などもあります。すごい田舎のすごい目立たない場所にあるけど、普通にマップに載っているだけに敵国からの攻撃に晒される可能性もあるからでしょうね。