戦車がはく「スカート」って何? 弱点というだけじゃない足元を見せたくない事情とは

スカートとひと括りにいっても、世の中にあるのは人間が使う布製のものだけではありません。戦車も鋼鉄製やゴム製のものを着用します。ファッションやデザインのためではない、戦うために用いるスカート、どんな意味があるのでしょう。

スカートをはく理由は色々あり

「スカート」。この単語は、一般的にはおもに女性が着用する筒状の衣類を指す単語です。しかし専門用語では広義で使われることがあり、鉄道車両が脱線防止を目的に、レールの上に置かれた障害物を排除するために前面下部に取り付けている「排障器」もスカートと呼ばれます。

 戦車にもスカートと呼ばれる部分があります。戦車のスカートは車体左右に取り付けられていることから、「サイドスカート」と呼ばれることもあります。

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自衛隊の10式戦車。鋼板製のサイドスカートの下にゴムスカートを付けている(2013年8月、柘植優介撮影)。

 サイドスカートを取り付ける意味合いにはいくつかあり、車体前面や砲塔よりも防御力の低い車体側面を守り、履帯(いわゆるキャタピラ)や転輪(履帯のなかの円形の部品)などの足回り部分が攻撃されて走行不能に陥るのを防ぐほかに、履帯や転輪が放出する赤外線を抑制するという理由もあります。

 履帯や転輪は戦車の機動力を支える重要な箇所であり、当然ですが戦車が走っているときは絶えず動いています。そのため、履帯や転輪は摩擦熱によって熱を帯びやすく、赤外線を感知する暗視装置や照準装置で捉えやすくなります。その赤外線の探知をしにくくするカバーという意味もサイドスカートにはあります。

 なお、サイドスカートを付けた車体の場合、泥濘地や積雪地を走ると、サイドスカートの内側に泥や雪が詰まりやすいです。これらが詰まると履帯の脱落や変形、破損の原因となるため、そういった場所を走る際は、あらかじめサイドスカートを外しておくこともあります。

 またサイドスカートの中にものが詰まる以外にも、岩などにぶつけてサイドスカートが曲がることもあります。内側に曲がればサイドスカート自体が履帯や転輪の動きを阻害する障害物となってしまいます。乗員が気付かない間に外れてしまうこともあるでしょう。そういったことを未然に防ぐためにも、あらかじめ外してしまうことがあります。

【写真】防御力最優先、ぶ厚いスカートが特徴のチャレンジャー2

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コメント

1件のコメント

  1. ガルパンでも語られてたっけ?