平成まで”鉄道税”が存在した!? 「列車に乗ると課税」のカラクリと顛末 増税反対で「焼き討ち」も

かつて、鉄道の利用に税金が掛けられていたことがありました。「通行税」と呼ばれる税金、どのようなもので、いつからいつまであったのでしょうか。

JR発足後も課税されていた「通行税」

 国鉄民営化によりJRが誕生した1987(昭和62)年4月の時刻表を開くと、グリーン料金の欄に「通行税1割を含みます」との文言があります。50代以上の人は懐かしいと思うかもしれませんが、40代以下にはほとんど知られていないこの通行税とは、一体どのような税金だったのでしょうか。

Large 20230320 01
寝台列車にも税金がかけられていた(画像:写真AC)。

 似た名前の制度として、鉄道やバスなど地方交通の維持を目的として企業や市民に負担を求める「交通税」がフランスなど海外で導入されていますが、通行税は直接「利用者」から徴収する税金であり、使途が限定されない一般財源でした。

 結論から言えば、通行税は1989(平成元)年4月の消費税導入時に廃止されました。以前は品目ごとに異なる税金がかけられていましたが、これを統合し、商品やサービスの支払いに「消費税」として一律割合で課税するように変更したのです。

「品目ごとに異なる税金」とは、具体的には生活必需品以外の「ぜいたく品」に課された「物品税」、砂糖に課された「砂糖消費税」、トランプや花札、麻雀牌などに課された「トランプ類税」、また演芸やスポーツ等の入場料金に課された「入場税」「娯楽施設利用税」、電気料金に課せられた「電気税」、ガス料金に課せられた「ガス税」など、様々な個別の税があり、通行税もそのひとつでした。

 廃止時点で通行税の対象となっていたのは、鉄道ではグリーン料金とA寝台料金、航空機は全ての航空運賃でした。これは「ぜいたく」なサービス利用者に、負担能力に応じて課税する「奢侈税(しゃしぜい)」と呼ばれる性質の税金です。

 もっとも当時、既に航空機は一般的な交通機関となっており、運輸省(現・国土交通省)は以前から通行税からの除外を求めていました。消費税(当時3%)導入により通行税(10%、離島路線は5%)が廃止されたため、航空運賃は値下げされることになり、利用拡大を後押しした側面もあったようです。

【戦前の資料にある「通行税」の一覧表】

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号