普通列車の「新函館北斗駅スルー」なぜ? 不思議な「藤城線」経由 貴重な10本中3本も
新幹線接続駅だからこそ仕方なかった!?
この「新函館北斗とばし」ダイヤについてJR北海道にたずねたところ、「行き違いや、追い抜き列車の待避のために、下り線である藤城支線を走らせています」と話します。
普通列車が七飯~大沼間を本線経由で走ると約20分。当区間は上下の特急列車と上りの貨物列車がひっきりなしに通過していくため、ダイヤをどう調整しても、どこかで追い付かれるか前に列車がいる状況になります。
しかし、途中の新函館北斗駅と仁山駅は、それをさばく余裕がありません。元・渡島大野駅を北海道新幹線の接続駅「新函館北斗駅」として改修する際、用地確保などの条件からターミナル駅のような多数の列車が発着する構造にはできなかったそうです。
特に13時台前半は行楽シーズンに特急「北斗」が新函館北斗駅で行き違うダイヤで、さらに貨物列車も上下線でダイヤが設定されています。このダイヤをうまく縫うように、ノロノロと走る普通列車を走らせるには、藤城支線経由にするしかないのです。
では新函館北斗駅を通過して困る人はいないのでしょうか。「函館~新函館北斗間には、新幹線のダイヤに合わせて、長万部方面行きとは別個にシャトル列車『はこだてライナー』を運転しています。新函館北斗駅の利用客のほとんどは新幹線への乗り換えですので、それに対し長万部方面への普通列車3本の通過は特に影響ないかと思われます」(同)。
【了】
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