「東急の『東急新横浜線』が正式名称です」 なぜ路線名が会社名付き? 日本に結構あるらしい
18日に開業した相鉄と東急をむすぶ新路線「東急新横浜線」「相鉄新横浜線」。実は「東急」が入ったものが路線名の正式な形です。このように会社名が入った路線名は、実は複数の例があります。
「会社名+路線名」ではなく実は「路線名」そのものだった
今週末の2023年3月18日に、東急と相鉄をむすぶ新たな鉄道路線が開通しました。東横線の日吉駅から新横浜駅までが「東急新横浜線」、そこから羽沢横浜国大駅までが「相鉄新横浜線」となります。
ところでこの路線名、駅の案内板を見ても、「東横線」「目黒線」とならんで「東急新横浜線」と、わざわざ「東急」が書かれています。じつは、「東急新横浜線」の6文字が正式な路線名称なのです。もちろん、国による運賃認可などの文書でも、この正式名称が使われています。
路線名称に「東急」を入れた理由について、東急の広報担当者は「相鉄の新横浜線との混同を避けるため」としています。もちろん、同時開業する相鉄のほうも「相鉄新横浜線」が正式名称です。
実はこういった例は、日本の鉄道路線では複数の例が見られます。
●東急多摩川線
実は東急でもすでにその例がありました。多摩川~蒲田を走るこの「東急多摩川線」も、この6文字で正式名称です。東急線内のアナウンスでも、「大井町線は乗り換えです」「東急多摩川線は乗り換えです」と、はっきり使い分けられています。
もともと目黒~多摩川~蒲田で「目蒲線」であったのが、2000(平成12)年に路線を分割。北半分は「目黒線」として、多摩川を渡って武蔵小杉、日吉まで走る路線に変貌しました。南半分で多摩川~蒲田を折り返すことになったのが、「東急多摩川線」でした。
会社名を冠した理由は、すでに西武鉄道に多摩川線があったからです。JR中央線の武蔵境駅から多摩川の堤防に近い是政駅までをむすぶ9.2kmの路線は、いまも会社名の付かない「多摩川線」のままとなっています。
●西武有楽町線、西武秩父線
その西武には、「西武有楽町線」が正式名称である路線があります。東京メトロ有楽町線・副都心線の小竹向原駅から分岐し、西武池袋線の練馬駅までをつなぎます。両線の相互直通運転のために設けられた連絡線的な存在で、1983(昭和58)年に小竹向原~新桜台駅が先行開業した時は、名前のとおり地下鉄の有楽町線の一部のように扱われていました。
さらに「西武秩父線」もこれが正式名称です。こちらは、北側で接続し乗り入れる秩父鉄道が「秩父線」と呼称されることから、それと被らないための措置とされています。
少し違うけど、名鉄の知多新線はいつまで経っても「新線」😁