日本海上空を飛行し騒然「核兵器を搭載できる露の爆撃機」 実は「世界最速プロペラ機」だった!

「世界最速のプロペラ機」、速さのヒミツは?

 そして、Tu-95の最大の特長である巡航速度は、現代のジェット旅客機なみの約950km/hを記録。エンジン1基の同軸上にプロペラを二枚重ね、それぞれを左右逆方向に回転させることで効率向上を図る「二重反転プロペラ」が特徴です。また、あえてプロペラの回転速度を抑えることで空気抵抗を減らすなどの工夫を加え、巡航速度の向上を図っています。

 なお、このエンジンを搭載したことから、そのルックスも、ひと目でわかる異様なものとなっているほか、エンジンの騒音も大きく、独特のものであるとされています。

 そのような長い歴史をもつTu-95ですが、2020年には最新改良型である「Tu-95MSM」の初飛行が行われるなど、まだまだ運用継続となる見込みです。また軍用機として開発されながら、航続距離や巡航速度が優れていたことから、旅客機タイプの「Tu-114」も開発されるなど、多数の派生型が生み出されています。なお、Tu-114はかつてアエロフロートが導入し、JALの東京~モスクワ線では、アエロフロート機のTu-114で、JAL(日本航空)と共同運航をするスタイルから歴史が始まっています。

【了】

【写真】現代でも超異形!「世界最速のプロペラ機」最新型の全貌

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