国内初LNGフェリー「さんふらわあ」従来船と全然違った デカくて豪華なだけじゃない 大阪~別府12時間

国内初となるLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」に乗船。瀬戸内を航行する船としては最大級のサイズになり、船内設備やサービスも充実しましたが、重油を燃料にした従来船とは全く異なる環境が、そこにはありました。

これがLNG船か…! 到着後には“ならでは”の光景も

 朝食のビュッフェは5時45分にオープン。さんふらわあ名物のカレーを食べながら窓の外を見ていると、徐々に空が白んできました。

 客室で過ごしてわかったのは、「さんふらわあ くれない」は従来船に比べて非常に静かな船だということです。主機関として採用されているバルチラ製の4ストロークエンジン「バルチラ31DF」は静粛性と経済性を両立した高効率エンジン。船底からの振動をほとんど感じることなく、心地よく別府まで移動できるフェリーが投入されたことで、同航路のさらなる利用者の増加につながると思われます。

 朝焼けに照らされたデッキに出て煙突を見ると、煙がほとんど見えません。これまで船はモクモクと黒い煙を吐いている姿が描かれてきましたが、環境に優しいLNGを採用することで、こうしたイメージも変わっていくのではないでしょうか。

 別府湾を静かに進む「さんふらわあ くれない」の進行方向には、別府温泉を象徴する無数の湯けむりが見えます。船はやがて針路を変え、新造船の就航に合わせて別府観光港に設けられた新しいターミナルに接岸しました。ここで、“LNG船ならでは”の光景も見られます。

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船内から望む別府の街(深水千翔撮影)。

 岸壁には「さんふらわあ くれない」で使用するLNGを搭載したタンクローリー3台が待機しており、到着後すぐに燃料補給が始まります。通常は船とタンクローリーを1台ずつつないでいきますが、ここでは、スキッドと呼ばれる導管装置を用いてタンクローリー3台から同時供給するという、国内初のちょっと豪快な方式が採用されています。これにより燃料補給の時間が大幅に短縮できるようになりました。徒歩で下船するとターミナルのすぐ近くで作業が行われているため、時間があれば少し覗いてみるも良いかもしれません。

 下船して振り返ると、船内のさまざまな装飾や美味しい食べ物が浮かんできます。12時間では物足りず、もっと乗っていたい空間が「さんふらわあ くれない」にはありました。

【了】

【これがフェリーなのか…】豪華な船内&サービス 12時間の旅(写真で見る)

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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