工事進む"川崎ベイブリッジ" 周辺高架だいたい完成?「川崎駅~湾岸線直結」ルート
首都高~川崎駅方面の「第2アクセス」道路となります。
日本最大級の斜張橋が建設中
川崎市臨海部の京浜運河に、あらたな「ベイブリッジ」が誕生しつつあります。
国土交通省 京浜港湾事務所は2023年4月7日(金)、川崎市東扇島で工事が進む「川崎臨港道路 東扇島水江町線」の高架橋架設作業に伴い、国道357号東行きの一部と、首都高湾岸線の東扇島出口を一晩通行止めにすると発表しました。実施日は15日(土)夜から翌朝まで。
「東扇島水江町線」は、川崎市では浮島から数えて3番目の人口島である「水江町」から、首都高湾岸線が東西に伸びる「東扇島」へ渡るルートです。
川崎駅から皐橋交差点で分岐し、最大6車線で伸びる臨港道路。いよいよ京浜運河を越えて首都高湾岸線へ直結します。
京浜運河を渡る橋は、巨大な貨物船を通すため、橋脚数が最小限ですむ「斜張橋」を採用。吊り橋の仲間ですが、瀬戸大橋のように主塔間のケーブルからブランコのように橋桁を吊るのではなく、横浜ベイブリッジや鶴見つばさ橋と同様、主塔から「直接橋桁を吊る」構造です。
主塔と主塔の間隔は525mにも達し、上述の2橋を超え、日本3番目の広さになります。しかし主塔の高さは、鶴見つばさ橋の約半分の98.5mと小ぶりです。これは羽田空港に近いため、建築物の高さ制限を受けた結果だといいます。
さてこの「東扇島水江町線」の工事進捗ですが、橋はまだ橋脚の段階。いっぽうで東扇島の首都高南側の取りつけ部はほぼ完成形で、今回は首都高北側の橋桁を架けていく作業に入ります。
完成予定は2027年度。現場の地盤状況などをうけ、昨年に当初工期から4年の延期が決定していました。
首都高と臨海部のアクセスはもともと東側の千鳥町へつなぐ「川崎港海底トンネル」くらいしかなく、渋滞が発生しやすく災害時のアクセス確保にも課題がありました。2009年から進められてきた「新・ベイブリッジ」の工事が、折り返し地点を迎えている状況です。
【了】
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