進んでる? 西武新宿線「中井~野方」地下化工事の今 ひそかに"地下駅"建設中 下町風景どう変化
地上はどうなる? 工事はどこまで進んだのか
西武が3月末に発表している進捗状況では、まず駅部と地下へ潜る部分を先行して進めていて、駅間のシールドトンネルはまだ未着手の状況。西武は「着手に向けた準備を進めています」としたうえで、「進捗があり次第、適宜お伝えします」とのことです。もっともシールド工事は外から見えないので、周辺住民以外の新宿線利用者にとっては「いつの間にか始まって終わっていた」となりそうです。
沼袋・新井薬師前駅の駅部工事も、車窓や仮囲いのすき間から「何か作業をやっている」くらいにしか分からない状況。しかし進捗写真では、地下に広い空間が出現しています。それでもその空間はまだほんの一部で、新井薬師前駅では地下1階コンコースの床上くらいまでの深さができた段階。掘削面積の大きい沼袋駅ではまだ地下1階コンコースの天井にも達していません。
ちなみに、地下化で生まれる真っさらな地上空間はどうなるのでしょうか。2017年の「沿線まちづくり推進プラン」によると、新井薬師前駅の地上は交通ロータリーとなり、西側の狭い南北道路上でバスの乗降していた状況が改善されます。このロータリーは南北道路直結ではなく、南側の東西道路「五中つつじ通り」からアプローチする形になります。
沼袋駅では、今の駅構内の真下に地下駅を作るため、生まれる地上空間はそこまで大きくありません。そこで上述のプランでは、地下化開業までに南側へ交通広場を整備し、西側の南北道路を拡幅して新青梅街道へのアクセスを向上させるとしています(現状で車両は新青梅街道から南行き一方通行)。さらに駅北側の区画も再開発を行い、「新たな顔となる駅前の拠点空間」を整備するとしています。どちらもまだ現場での動きはありません。
車内放送でも「ただいま改良工事を行っています。ご注意ください」とアナウンスされて久しいこの2駅。劇的な変化はまだ確認できませんが、その裏で着実に工事は進行しています。
【了】
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