那覇空港に実在した自由すぎる塗装の「空港車両」納得の誕生の狙い 描かれた具志堅用高さん MRO Japan
独特なデザインとなった狙いとは
MRO Japanのトーイングカーのデザインで重視されたのは、沖縄らしさのほか、技術を要するということだったといいます。
「これまで経験がなかったグラデーション塗装を採用することで、『そういうこともできるんだ』とアピールする狙いもありました。また、こういった技能を沖縄のプロパー(直接採用や生え抜きのスタッフ)に伝承できるような塗装方法ということで、このデザインに決定しています」。担当者は次のように話します。
また、「後輩にも好きに入れていいよ!といったら描かれた」のが、先述の「うさぎ」のワンポイント。「実際に塗っているプロパーの子たちも『(ワンポイントデザイン)入れちゃいました!』と報告されることもしばしばで、塗装作業は遊び心を持ちながら進めてました」と話します。
サイズこそ小さいながら、異彩を放つ具志堅用高さんのワンポイントデザインについては「格納庫に具志堅さんがいらっしゃるので、顔を入れることになった」とのこと。「そうやって細かいワンポイントがどんどん増えていったんです」とその特別デザインの歴史を振り返ります。
「この車両をきっかけに、いろいろな整備車両の塗装をプロパーの子に担当させており、どんどんスキルを向上させているところです。飛行機まるごと1機となると、人数も必要ですし、商品としてご提供するレベルに達しないと担当させられないので。整備車両であればきれいな会社と思っていただける面もありますし、プロパーの子たちが実績を積む訓練にもなります」(担当者)
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なお、この特別デザインのトーイングカーはすでに運用期間を終えており、2023年4月現在は真っ白な2代目のトーイングカーがその役目を担っています。この2代目のトーイングカーも今後、社内公募によりデザインが決められ、特別塗装をまとう予定だそうです。
【了】
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