副都心線の真上に「入口だけのトンネル」出現 出口はどこへ? 工事進む明治通りバイパス
トンネルの出口は“崖下”だ!
「環5の1」の地上道路は、雑司ヶ谷駅の南側を東西に通る目白通りで行き止まりになります。そこから先は“崖”であり、下に明治通りが通っています。並行する都電荒川線は崖を切り開いた急な坂を下っており、坂の途中にあるのが「学習院下」電停です。
「地上道路は目白通りで行き止まりですが、本線トンネルは、明治通りの坂の途中に接続します。今はまだ立坑に着手した段階です。今後、明治通りの坂を交通規制し、道路の真ん中にトンネル坑口を構築する工事が本格化します」(東京都第四建設事務所)
崖上の目白通りは、1932(昭和7)年に完成した千登世橋で明治通りをまたいでおり、崖下の明治通りとはかなりの高低差があります。この高低差を地下トンネルで克服するのです。
なお、環5の1の本線トンネルは片側1車線の計画です。現在、明治通りは片側2車線ですが、トンネル接続部付近は、上下それぞれ1車線がトンネルに通じる計画のため、ここで分岐・合流が生まれます。分岐後の明治通り北行きは千登世橋をくぐって2車線に復帰。逆に南行きはその付近から、合流に備え2車線が1車線に絞られるようになるといいます。
ちなみに、千登世橋は日本初の道路の立体交差ともいわれ、目白通りから明治通りへ意匠を凝らしたコンクリートの階段が通じていますが、今後、工事の過程でいちど取り壊しになるそう。崖上と崖下をつなぐ新たな歩行者用施設の整備も検討しているといいます。
こうした高低差のため、現在は明治通りから崖上で行われている環5の1の工事を伺うことはできませんが、今後、学習院下付近は大きく変わりそうです。開通は、2028年度の目標とされています。
【了】
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