開発中のボーイング大型旅客機「777X」の機内へ潜入! 試験機ならではの珍内装に肉薄 とにかく広い!
いろんなところがフツーと違う「777X」試験機
777Xの初号機の機内には、計測機器を載せるラックが数か所に備え付けられ、配線は束になり、内装の無い壁面はダクトや構造部材がむき出しになっていました。航空会社へ納入後にギャレー(簡易キッチン)が設けられるエリアの床には、誤って入ったりつまづいたりしないように、黄色と黒色のラインで注意がなされ、目立つ色と言えば、このラインと、スタッフ用座席の後ろの置かれた救命いかだの黄色程度。殺風景であるうえに雑然としたイメージでした。
一方、中央に設けられた、スタッフの打ち合わせ用テーブルの上には、ライバル機であるエアバスの大型機「A350」と窓の大きさを比べたと思しきイラストが描かれたボードが置かれていました。更に見ると、スタッフのちょっとしたお遊びでしょうか、日本も含めたビール会社が配ったコースターもありました。
ボーイングをはじめエアバスやエンブラエルなどは、こうしたメディア・ツアーを世界各地の主な航空ショーで行っています。その際は、各国の航空会社へアピールするため機内を見せています。
今回もメディア・ツアーの最中に、ボーイングの社員が海外の航空会社の社員とおぼしき人たちを連れて、操縦室を見せていました。殺風景で雑然としつつも広々とした客室を見せて搭乗者数の多さを実感させて、最新の操縦画面で最新鋭機であることを宣伝している様子も分かりました。
殺風景な機内は、旅客機のインテリアに興味のある人はあまり関心を向けないかもしれません。しかし、機械や構造に目が向く人なら、じっくりと観察したい。そんな感想を抱くのではと思いました。
【了】
Writer: 島田 駿(航空・旅行ライター)
飛行機による旅行が好きで記事を書き始めた。海が好きで、羽田空港や成田空港へも時折撮影に出かける。
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