“こぶとりじいさん”みたいな軍用機なに!? 異形のイタリア空軍G550が初来日 こぶの中には何がある?

イタリア空軍が航空自衛隊との共同訓練のため来日。その航空機のなかには、まるで“こぶ”のような膨らみが胴体にある「G550 CAEW」も見られます。日本で飛行実績のない同機は、どのような機体なのでしょうか。

G550だけどメーカー違う! 採用は3か国

 C550CAEWはその名が示すように、ビジネスジェットG550をベースに開発されていますが、G550のメーカーのガルフストリームではなく、イスラエルのIAI(Israel Aerospace Industries)によるものです。

 IAIとレーダーなどの開発を手がける子会社のエルタは1990年代に、エルタが開発したレーダーをボーイング707旅客機の機首部と胴体両側面に搭載した早期警戒機「ファルコン707」を開発しました。

 しかし大型レーダーであるEL/M-2075の搭載により、ファルコン707の機首部は“ムーミン”の鼻のような形状となってしまったため空気抵抗が大きくなってしまいます。同じボーイング707の胴体上面に円形のレーダーを搭載したE-3早期警戒管制機に比べて飛行性能が低かったことなどから、イスラエル航空宇宙軍とチリ空軍にしか採用されず、イスラエル航空宇宙軍も、E-2Cの導入に伴い、ファルコン707を短期間で退役させています。

 このためIAIはボーイング707よりも燃費が安く、東京~ニューヨークをノンストップで飛行した最初のビジネスジェットであるG550に着目。エルタはボーイング707よりも小型のG550に搭載できるよう、レーダーを含めたシステムの小型化に取り組みました。そのシステムをG550に搭載したのがG550CAEWというわけです。

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G550CAEWのベースとなったガルフストリームのプライベートジェットG550(画像:丸紅エアロスペース)。

 G550CAEWの「CAEW」はConformal Airborn Early Warning、すなわちコンフォーマル早期警戒機を意味しています。このためエルタが開発したEL/M-2085レーダーのアンテナはファルコン707と同様、G550の機首と胴体側面、尾部のふくらみの中に収容されています。

 同機はイスラエル航空宇宙軍のほか、シンガポールと、今回来日したイタリアの両空軍、射爆訓練場の管制機としてアメリカ海軍に採用されています。。なかでもシンガポール空軍は、航空自衛隊も運用している早期警戒機E-2Cの後継機としてG550CAEWを採用しています。

【おい飛行機に何かいろいろ載ってるぞ】こぶとりじいさんG550CAEWほか異形の“早期警戒機”たち(写真)

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