そんな戦い方!? 空自C-2輸送機「ほとんど攻撃機化」の全貌 ミサイル搭載だけじゃない

航空自衛隊のC-2輸送機に攻撃能力を付与する構想が具体化しています。しかも、ミサイルなどの物理攻撃だけでない能力も付与される予定。輸送機でどう戦うのか、C-2はどれだけ攻撃的に変貌するのか、見えてきました。

物理攻撃だけじゃないC-2の「攻撃機化」

 C-2は「スタンド・オフ電子戦機」のベース機となることも予定されています。これは、戦闘機の後方で敵のレーダー波などをキャッチし、強力な電波などの照射による通信の妨害、さらにはレーダー施設などの無力化を行う航空機のことです。

 防衛省はスタンド・オフ電子戦機の開発にあたってコストの低減も達成目標として挙げています。そこで、電波情報収集装置や妨害装置などの電子機器、その電子機器に不可欠な冷却装置、各種アンテナを搭載できるだけの機内容積があり、かつ既存の整備基盤が流用でき運用コストも低減できる――こうしたことなどから、C-2がベース機になったようです。

 スタンド・オフ電子戦機は、C-2の機首や機体上部などに各種アンテナ、機体と機内に電波妨害装置、電波収集装置などをそれぞれ搭載する形で開発されます。

 各種装置の試作は2020年度から開始されており、2027(令和9)年度まで継続されます。また2026(令和8)年度から2028(令和10)年度にかけては技術/実用試験が計画されており、順調に進めば2030年代初頭には戦力化できるものと考えられます。

本来の任務はこのままで大丈夫なのか?

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C-2輸送機から物資を空中投下する様子(画像:写真AC)。

 政府の打ち出したスタンド・オフ防衛能力を実現するため、やたら「攻撃的」な能力の付与が計画されているC-2ですが、航空自衛隊は2023年3月31日の時点で16機しか保有していません。

 C-2は当初30機程度の調達が見込まれていましたが、その後調達予定数は25機まで削減されており、2018年12月20日付の朝日新聞は、防衛省と財務省がC-2の調達数を22機とすることで合意したと報じています。

 この報道が事実であれば、22機では輸送という本来与えられた使命を損なうことなく、スタンド・オフ防衛能力にC-2を活用するのは不可能だと考えられますし、活動するのであれば、調達数の増加も視野に入れる必要があると筆者は思います。

【了】

【え…】これがC-2輸送機の武器になる「パラシュートミサイル」です(画像)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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