東海道新幹線は雨に弱い? なぜ大雨で運休するのか 災害への備えは年々進化

台風7号と大雨の影響により、東海道新幹線は計画運休を含め、長時間の運転見合わせを余儀なくされました。なぜ、大雨で新幹線は止まるのでしょうか。特に東海道新幹線では、ほかの新幹線とは異なる点があるのです。

台風過ぎてからが影響大だった東海道新幹線

 台風7号および台風通過に伴う線状降水帯の発生により、東海道新幹線では2023年8月15日と翌16日、全線での運転見合わせ措置が講じられました。特に16日(水)は、三島~静岡間の雨量計が規制値に達したことを皮切りに、計画運休明けであっても14時過ぎまで運転を見合わせました。

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雨中ひた走る東海道新幹線(画像:写真AC)。

 東海道新幹線では、沿線などに設置された雨量計を用い、降雨量が規制値に達した場合に徐行や運転見合わせなどの運転規制を実施します。判断の指標は4つありますが、主なものは時雨量(時間雨量)。規制値は60mm以上です。JR東海の発表では、午前8時42分時点の時雨量は80mmでした。

 ただ東海道新幹線は、そのほかの新幹線と比較しても、雨の影響を受けやすい傾向があります。これは、土を盛った上に線路を敷いている区間(盛土区間)が全体の約半分を占めるから。日本で最初の新幹線という歴史的な経緯に起因します。ちなみに盛土区間は、後年に開業した山陽新幹線で18%、上越新幹線に至っては1%です。

 では、なぜ盛土だと影響を受けやすいのか――それは、大量の雨が浸透して地盤がゆるめば、路盤の崩壊や沿線における土砂流入のリスクが高くなるからです。そしてそこを列車が走れば、ゆるんだ地盤に衝撃を与えることになり、自ら危険性を高め災害を誘発させかねません。

 なお、現行の規制値は60mm以上ですが、開業したころは30mm以上でした。盛土区間の改良により、基準値が引き上げられたのです。さらにJR東海は2022年6月より、規制判断の指標に、気象庁が発表する「土壌雨量指数」を導入。これは、降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを数値化した指標で、線路から離れた場所を発生源とする土石流にも備えています。

【了】

【図解】新幹線を“止める”雨量計の仕組み

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