「そこに“いる”よ」…海上自衛官vs幽霊 向き合い方が強すぎた! 確かに“それ”は大先輩かもしれないが
実在する人間の方がこわいかも!?
そんなこと聞いたら、色々ツッコミたくなったものの、私自身この世にはまだわからないことがたくさんあるので、幽霊がいてもおかしくない程度には思っています。ただ、海上自衛隊はもはや「いる」「いない」ではなく、「そんなことより仕事に集中しろ」的なムードが高いので、いてもいなくても変わらないみたいです。
よくよく考えてみれば、自衛隊の敷地に幽霊がいるとしたら旧海軍時代からの大先輩でしょうから、後輩たちが元気にやっているか見守ってくれているのかもしれません。そう考えると、むしろ感謝の思いの方が強くなります。
別の日、やこさんに「心霊体験をすると家に帰って来たとき、眠れなくなったりしない?」と聞いてみたら、それに対する彼の返答は「それで寝坊して後発航期(遅刻して艦に乗り遅れること)になるほうが怖いよ」というもの。たしかに現実が一番怖いよな、と妙に納得してしまいました。
余談ですが、やこさんは自身の体験談から「幽霊よりも怖いのは夜の海」とよく話しています。
夜間の航行中に海を見ると、真っ暗な海面へ吸い込まれそうになるのだとか。周りには目印になるものがなく、空と海の境目も見えない中で、ふと自分がどこにいるのかわからなくなる感覚は何よりも恐ろしいのだそう。
確かにそれは怖すぎるかもしれません。
【了】
Writer: たいらさおり(漫画家/デザイナー)
漫画家・デザイナー。夫のやこさん、娘のみーちゃんと暮らすのんきなオタク。海自にはまってからあれよあれよと人生が変わってしまった。著書「海自オタがうっかり『中の人』と結婚した件。(秀和システム)」「北海道民のオキテ(KADOKAWA中経出版)」各シリーズ発売中。
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