一番速い「快速急行」はどれだ? 関東・関西で“無料列車の頂点”に君臨
関西でも「すっ飛ばす」列車の代名詞
●阪神(本線、なんば線)
もともとは特急の補佐役として、大阪~神戸の最速達種別を担っていましたが、現在は「近鉄奈良線~阪神なんば線」の直通列車の速達列車という位置づけになっています。尼崎~西九条間はノンストップで駆け抜けます。
停車駅は時代によって目まぐるしく変わり、「特急が止まる芦屋・御影を通過」など、阪神のお家芸ともいえる停車駅の分散配置、いわゆる「千鳥停車」もかつて行われていました。
●近鉄(大阪線、奈良線など)
近鉄の大阪側の再速達列車で、「ターミナル駅を出ると、次の停車駅は隣の県」という爆走っぷりを発揮します。大阪線だと、鶴橋の次は五位堂(奈良県香芝市)、奈良線も鶴橋の次は生駒(同生駒市)で、それぞれ18駅、12駅を一気に通過します。有料特急に引けをとらない所要時間ですが、あくまで特急は「確実に座れて、ゆったりと遠方に行きたい客」向け。ニーズは上手く分離されています。
●京阪(本線)
枚方市より北は特急、枚方市より南は急行の停車駅と同じ。二つの種別をつなげ、ダイヤ上で互いに補完するような存在です。
2008年の中之島線開業とともに登場しました。濃紺をまとった新型車両「3000系」とともに華々しくデビューし、中之島行きの最速達列車として設定されました。なお、現在の快速急行は淀屋橋行きになり、3000系も快速急行専用ではなく、特急にも使われるようになっています。
●南海(高野線)
2003年に登場。急行との違いは和歌山県境に近い美加の台~林間田園都市間の3駅を通過するかどうかだけで、1日数本しか設定がありません。
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このほか、名鉄や富山地方鉄道でも快速急行が運行されています。さらには今年10月には、大井川鐵道でも快速急行がデビュー予定となっています。
最近まで、阪急でも快速急行が走っていました。特急の補佐的な存在で、停車駅も数駅違うだけでした。2024年から座席指定列車が導入されるのに伴い、快速急行は「準特急」に名称変更。阪神と並んで速達列車を象徴した種別名は、2022年に幕を閉じました。
【了】
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