開通どちらが先? メトロ南北線「品川延伸」と地上道路「環状第4号線」同時進行でもスムーズなのは 東京都が回答
どちらも、品川と山手線内側のアクセス向上に期待がかかっています。
同時進行で進む地下鉄新線と道路整備
東京都は2023年9月22日(金)、建設事業が進められている東京メトロ南北線の延伸区間「白金高輪~品川」について、6月の説明会での質疑応答内容を公表しました。
再開発いちじるしい品川エリア。しかしここへ直結する地下鉄路線は意外に少なく、京急や京成からやってくる都営浅草線系統しかありませんでした。この延伸区間の開業により、官庁街や飯田橋、埼玉方面からの直結が実現します。さらに、他のメトロ路線から1回の乗り換えで品川駅へ行けるようになります。
ところで、この建設事業は、地上で整備される都市計画道路「環状第4号線」と一体ものです。こちらは2020年までに事業化し、測量などが進んでいます。
環状第4号線は、白金から北は「外苑西通り」などとして新宿方面へ直結し、南北軸として機能しています。さらに目白台方面への工事も進んでいます。いっぽうで品川方面は未開通のまま。標高の高い白金・高輪の台地から高架で空中へ飛び出し、品川駅をまたいでいき、そのまま東側の港南一丁目へ接続する計画です。開通すれば、首都高羽田線・湾岸線方面から品川駅、都心、新宿方面へのアクセスが向上します。
さて、地上は環状第4号線、地下は南北線延伸。この工事は、どちらが優先して進められ、先行完成するのでしょうか。地元住民から質問があり、東京都は以下のように答えています。
「環状第4号線は、計画上は2032年度の完成を目指しています。いっぽう、南北線延伸の開業は、計画上は2030年代なかば。つまり、道路よりも早く開業することはないと考えております」
もちろん、事業の進捗は互いに調整されるとのこと。さらに南北線延伸は地下40m以上を通ることから「大深度地下」の適用が検討されており、適用されれば事業用地の確保の面でスムーズになります。
【了】
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