車の色、白や黒はもう古臭い!? トレンドは「パステルカラー」 “車らしからぬ色”の探求鮮明に
過渡期から少し「先」が見えてきた2023年
今回のカラートレンドは、現実とヴァーチャルが融合しつつある時代へ、さらに「Chat GPT」などの生成AIがより身近になり、今までになかったものが加わっていく社会の変化を捉えているといいます。
「(こうした新しい技術が)人間の考え方、感じ方にも多大な影響を及ぼします。柔軟で開放的な考え方、それぞれの個性を尊重する考え方へと、私たちは変わってきました。それはコアの部分で続いていきます」(松原さん)
昨年のカラートレンドでは、時代の「過渡期にいる」ことを捉え、中間色などのあいまいな色を打ち出してきたものの、今年はその先が少し「見えてきた」状況を捉えたといいます。
そうしたなかで、表現豊かなパステルカラーは、「伝える・声を上げる」という意志を反映しているとも。また、パステルカラーはゲームなどでもよく使れており、ヴァーチャルと現実を融合したような色でもあるといいます。これが、クルマをより「カジュアルでガジェット感覚」(松原さん)に捉える若者に受け入れられているのかもしれません。
「新しい技術で価値観は変わったけれど、それを具体的に生活へどう取り込むんだろう――そう考えていたところが、アプリなどで身近に『下りてきた』のが今の状態です。気づいてみたら、そうした技術を標準で使っているのが当たり前の時代になることが、すぐ先に見えています」(同)
そして、中間色やパステルカラーではない、伝統的な自動車のカラーも、「刷新する時期が来ている」といいます。ブルーやブラックなど、原色的な色に様々なアプローチを加えたカラーサンプルも多くありました。
ちなみに今回は、「AIを活用してつくったブラック」のカラーサンプルもあるとか。ラグジュアリーなブラックとはどういうものかをAIに聞き、AIが回答した結果をアレンジするというカラーづくりにトライしたそうです。このほか、古タイヤから取り出したカーボンブラックを塗料に活用するなど、サステナビリティを意識した技術も盛んに取り入れているといいます。
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