「ウチの領土を取り戻す」攻撃はいつまで可能? 「反撃」はOK、「仕返し」はNG 法的な境界線とは

他国に占領されてしまった自国領土を、時間をおいて武力で取り戻すことは認められるのでしょうか。現行の国際法で武力行使は原則認められていませんが、例外として自衛権の行使があります。ただ行使にも、条件があります。

武力行使が合法となる条件!?

 2023年現在の国際法では、基本的に武力を行使すること(他国に対して軍事力を行使すること)が原則として禁止されています。そのため、他国との争いが生じた場合には、それを外交交渉や裁判など、平和的な手段によって解決することが求められています。

 それでも、すべての国が国際法に従って物事を解決するというわけではありません。ロシアによるウクライナ侵攻がその例であるように、たとえ違法であったとしても他国に軍事侵攻する国もあります。そこで、国際法ではそうした違法な軍事侵攻(武力攻撃)を受けた被害国に対して、自国を防衛する権利である「自衛権」を認め、それに基づく武力行使を例外的に許容しています。

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ロシアによる一方的な軍事侵攻を受け、自衛権を行使し対戦車ロケットを撃つウクライナ兵(画像:ウクライナ軍参謀本部)。

 しかし、例外である以上は当然いくつかの要件を満たさなければ、合法な形で自衛権を行使することはできません。まず、他国からの意図的かつ一定の規模を伴う軍事的な攻撃である「武力攻撃」が発生し、その武力攻撃への対応には自衛権の行使以外に手段がないという「必要性」要件を満たす必要があります。また、その武力攻撃を跳ね返して自国を防衛するという目的にかなう、適切なレベルでの反撃を行う「均衡性」要件も満たす必要があります。

 さらに、武力攻撃の発生からあまり時間を置かずに反撃を行うことを求める、「即時性」要件も満たす必要があるのですが、今回のテーマで重要なのは、まさにこの即時性要件です。

 なぜ即時性要件が求められるのか――その理由は、自衛権の行使はあくまでも攻撃を受けたことに対する反撃行為であって、これを相手国に対する仕返しや懲罰をも目的とする行為と区別するためです。

【アメリカの反撃】アフガニスタン上空を飛ぶF-15

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