「これから本気出しますよ!?」 国道20号「八王子南バイパス」のいま 高スペックの“ネオ甲州街道”

新時代の“甲州街道”の一部になる国道20号「八王子南バイパス」の工事が進捗しています。暫定開通している一部区間は、スペック的にも“これから本気出しますよ”と言わんばかりのもの。本当の姿はかなり高規格になりそうです。

国道20号「八王子南バイパス」とは?

 東京都八王子市内で、国道20号「八王子南バイパス」の工事が進捗しています。既存の国道20号(甲州街道)の南側に形成されつつある新ルートは、一部が暫定開通済みですが、それは区間的にも道路のスペック的にも“ほんの一部”であるようです。

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建設中の八王子南バイパス。3工区のゆりのき台から高尾山IC方面にはトンネルが構築される(乗りものニュース編集部撮影)。

 八王子南バイパスは、JR中央線の八王子駅、西八王子駅、高尾駅付近を通る国道20号に代わり、京王高尾線のさらに南側に形成される9.6kmのバイパスです。日野市内の「日野バイパス」から分かれる形で建設が進む一連のバイパス群の西端区間にあたります。

 ルート上では「八王子みなみ野」や「ゆりのき台」といった丘陵地の住宅街を横断しています。全体的に起伏のある地形ですが、現在工事が進んでいる区間はその地形を切土やトンネル、高架橋で克服していきます。

 その規格の高さは、2010年に開通した最も西側の4工区2.6kmを通ると実感できるかもしれません。この区間は大部分が「浅川トンネル」となっており、谷筋の町田街道から、山一つ隔てた圏央道の高尾山ICまで、まさに“ワープ”体験です。

 3工区の一部、八王子市大船町(都道八王子城山線)から寺田町(めじろ台グリーンヒル通り)までの約300mも、2015年に暫定開通済み。このほか、バイパスの一部を八王子市道として供用しているところもあり、北野街道から都道八王子城山線までの2工区2.5kmも、国道としては未だほぼ工事着手はしていないものの、だだっ広い道路用地を横目に見ながら通行できます。

 2021年には、相武国道事務所が3工区(大船町~館町)を「今後5か年程度で」開通すると発表しています。3工区と4工区(浅川トンネル)をつなぐ町田街道の高架橋は2022年に架設済み。そのほか、2つのトンネルと高架橋、土工部の建設が進められています。

 この3工区は北野街道から南へ延びる複数の道をつなぎます。それぞれの地域は山で隔てられており、そこを“ワープ”するかのごとく東西移動できるようになるので、利便性が向上しそうです。

 また、市道として供用されている区間を通じ、高尾山IC付近から国道16号「八王子バイパス」や京王線の高幡不動方面、「日野バイパス」方面にも新たなルートができるので、道の選択肢が大きく拡がりそうです。

【了】

【スゲエ!】これが“ネオ甲州街道”の全貌です(地図/写真)

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