目前のガザ侵攻 イスラエル側が圧倒的に不利? だから「メルカバ」戦車は“特設屋根”をつけた

地上侵攻に向けて集結するイスラエル軍戦車「メルカバMk.4」に「鳥かご」装甲が装着されていました。これはガザ市街地戦に向けた対策であると思われます。なぜこれが必要なのでしょうか。有識者は市街戦の怖さを語りました。

ロシア軍が大敗した市街戦の教訓

 加えて、より大きな理由と考えられるのが、ガザへの地上部隊投入によって生じる市街戦です。現代の軍隊にとって、建物が連なる都市空間は物理的な制約が多く、もっとも過酷な環境の一つであり、そういった戦いでは攻撃側が兵力や兵器の優位性を活かしにくいと言われています。

 代表的な例としては、第1次チェチェン紛争(1994~96年)における首都グロズヌイの戦いがあるでしょう。このときはロシア軍が同地に攻め込みましたが、兵力差は5倍以上あり、多くの戦車や装甲車を保有していたにも関わらず、グロズヌイを防衛するチェチェン軍のゲリラ的抵抗によって壊滅させられました。

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テルアビブのカルメル市場を使って市街戦訓練を行うイスラエル空挺旅団の兵士(画像:イスラエル国防軍)。

 それは市街戦であったことが要因として挙げられます。都市の環境は、防衛側に無数の“隠れ場所”を提供することがあります。

 しかし、立体空間である市街地では上方や左右、後方など、あらゆる方向から攻撃される可能性があります。建物上層階からの携行式対戦車兵器によるトップアタックは、特に大きな脅威として知られています。また、このような環境では小型ドローンの発見は難しく、前述した爆弾投下攻撃は戦車にとってより大きな脅威となることは間違いありません。

 一般的に戦車は、野外での有視界戦闘を考慮して被弾しやすい箇所とそうでない箇所で防御力の優先順位を設けています。この結果、装甲のぶ厚いエリアというのは前方側の左右30度(合計60度)程度の範囲に集中させています。逆にいうと、これ以外の真横や後方、上面などは防御力が弱く、市街戦ではそういったところを狙われる割合が圧倒的に高まるのです。

 ほかにも今回のハマスとの戦いにあたっては、戦車にとってもう一つ悪いニュースがありました。それはハマスが「対メルカバ戦闘パンフレット」を作成していたことです。パンフレットには砲塔基部(ターレットリング)や、側面装甲のスキマ、後部ハッチなど、対戦車火器で狙うべき「メルカバ」の“弱点” が写真つきで解説されています。

【最前線に投入されるか?】これが「メルカバ」シリーズの最新型「Mk.5」です(写真)

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  1. 大人対子供の喧嘩。

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