デカい重い、けど速い!! 「空港の消防車」超絶スペックゆえの特殊形状とは? お値段もスゴイ!

空港の火災に特化して作られた「空港用化学消防車」は、かなり巨大で、見た目も街の消防車とは大きく異なります。どのような理由であの形状になっているのでしょうか。

空港火災に特化した性能

 ポンプ車、はしご車、救助工作車など、火災の状況に応じて様々な車両が運用されている消防車、その中で特に異彩を放っている車両があります。空港の火災に特化して作られた「空港用化学消防車」です。

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海上自衛隊が所有する空港用化学消防車(画像:海上自衛隊)。

 実はこの空港用化学消防車には、ICAOの略称で呼ばれる国際民間航空機関が定めた車両の規格があり、その規格に則りつつ、日本の法律にも配慮されて開発されています。その要件を満たすため、大型バス並みに大きな、特殊性の高い外見になっています。

 灯油系のジェット燃料を満載した大型旅客機が火災を起こした場合、瞬く間に燃え広がり、乗員乗客の生命の危機が懸念されます。そのため「空港内のどこで火災が発生しても消防車両は3分以内に現場へ到着しなければならない」というルールがあります。

 さらに積載性も求められます。空港では、街の火災に急行するポンプ車のように消火栓や河川から水を得ることは不可能。そのためタンク車のように水も自前で運ぶ必要がありますが、後続のポンプ車の援護もないので、その車両だけで消火しなければなりません。

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