「機械の速度で戦わなければ、機械の速度で叩き潰される」米海軍&海兵隊が急速に“無人化” 進めるワケ 危機感ジワリ
2023年、アメリカ海兵隊と海軍が相次いで、無人兵器の試験に成功しました。すでに中国と衝突することを見越しているアメリカ海兵隊によって、将来戦のカギは「無人化」だとか。どこまで開発が進んでいるのでしょうか。
「機械の速度で戦え」それが意味することとは
NMESISとLRFL、この両者が無人化された目的は軽量化にあります。先に述べたとおり太平洋を広く横断する作戦のため、航空機による空輸性能が求められたからです。両者ともC-130中型輸送機はもちろん、最大ペイロード15.7tのCH-53K大型輸送ヘリに吊り下げることが可能です。
海兵隊は、海路を制することができる島嶼へ、迅速にこれら対艦ミサイル車両を展開させることで、敵艦隊の動きを牽制し、味方海軍の作戦を支援しようと考えています。「海兵隊は機械の速度で戦わなければならない。さもなくば機械の速度で叩き潰されるだろう」――海兵隊の公式文書にはこう記されています。
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中国という対等な軍事力を持った相手との戦いにおいて、攻撃と兵站、その両面において機械=無人化技術が、勝敗を左右する重要な要素であると海兵隊は考えているのです。今後も、海兵隊からはさまざまな無人化装備が登場してくることでしょう。
そのなかで、それだけのものが使い物になると判断され、採用・配備に至るのか。その後、現場部隊ではどのように無人化装備を活用するのか、興味は尽きません。
【了】
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