まるで大都会の終わり「池袋のプッツリ道路」 いつからこの状態? 進展は? その真の計画

延伸計画はある?

 補助73号線は北へ延びていきます。1965(昭和40)年には池袋2丁目付近の業計画が決定し、1988(昭和63)年には川越街道との交点へ達しました。こうして現在に至る、全長1.3kmあまりの大通りとなったのです。

 では南側、途切れた先はどうでしょうか。東京都建設局第四建設事務所によると、2023年11月現在で事業化はしていないとのことでした。当然、用地取得なども行われていませんが、南へ向かって延びる細い一方通行路は、戦前の航空写真でも確認できる古くからの道です。

 ただ、前出の戦災復興土地区画整理事業には「計画線」という形で、4車線道路が描かれています。向かう先は都庁の北、西新宿7丁目。北側の計画線も含め、総延長は10kmあまりです。

 東京都建設局第四建設事務所は「現在は北側、川越街道~下板橋間の事業を進めています」とのこと。ここが完成すると、中山道(国道17号)までの約1.3kmがつながります。都はこの付近の木造家屋密集地帯を解消し、緊急車両が通れるようにするなど、街全体の不燃化を進めたい考えです。

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開通済みなのは池袋消防署先から川越街道交点までの約1.3km。矢印が突如として途切れる箇所(画像:豊島区都市計画図)。

 ちなみに豊島区議会は2017(平成29)年3月、都に対して「補助73号線の早期整備についての意見書」を提出しています。特に南側、途切れた先の目白地区までの約750mを優先して整備するよう求めたものです。理由については、各地で発生する巨大地震を例に挙げ、災害対策の観点から、延焼遮断や救援物資の輸送、人々の避難などに資する幹線道路の整備は急務だとしています。

【了】

【一目瞭然】プッツン大通りを見る(航空写真)

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