JAPAN RAIL PASS値上げも追い風に? 高速バス外国人需要で復調 運転手の待遇改善につながる“稼ぎ頭”

コロナ禍の苦しみを経て、高速バスがようやく復調しています。コロナ前を上回る路線もあり、今後さらに需要拡大が見込まれています。運転手不足も深刻化していますが、その待遇改善につながる稼ぎ頭こそ、高速バスです。

コロナ前より利用者「大幅増」の路線とは?

 富士五湖線と同様に利用者数がコロナ前水準を上回ったのが、やはりFITの比率が大きいアウトレットモールへの路線です。新宿、池袋、渋谷、横浜など首都圏各地から御殿場プレミアム・アウトレットへの路線合計でみると、利用者数がコロナ前水準を既に約40%も上回っています。

 なお、同アウトレットへは日吉、たまプラーザ、海老名、立川など郊外の住宅地から直通する路線も充実しています。さらなる路線網拡大にも積極的で、運営会社の三菱地所・サイモンでは「新しい発着地、とりわけ地域住民とFIT両方の利用を望める地点に停留所を確保できるような事業者があれば、新路線開設を支援したい」としています。

 これらは、鉄道が不便で、かつFITに人気の目的地へ単純に往復する路線です。乗り換えなしで直行する手軽さ、安心感がFITに受け入れられているケースです。

 次に、バス路線が観光周遊ルートの一部となっているケースもあります。別府から湯布院、黒川温泉、阿蘇を経由して熊本へ向かう「九州横断バス」も、コロナ前水準を超えています。

 九州横断バスといえば、前の東京オリンピックが開催された1964年に運行を開始し、昭和の時代には、フェリーから乗り継ぐ新婚旅行客らで賑わった路線です。最盛期には雲仙、長崎まで運行していたものの、旅行形態の変化により減便や路線短縮を繰り返し、一時は地元の人の短距離利用が目立つほどでした。ところが近年、他の交通機関が少ない黒川温泉への足として観光客の利用が復活気味でした。

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好調な「九州横断バス」。九州国際観光バスによる運行だったが、現在は九州産交バスに移管(画像:九州産交バス)。

 コロナ後は、途中停留所で下車して立ち寄り観光を楽しんだり、宿泊したりした後、再び次便で移動するスタイルがFITの需要とマッチし、九州中央部の観光回廊(コリドー)形成に成功しています。さらに、熊本から宮崎県高千穂町へ向かう路線も利用者数が既にコロナ前水準を1割以上、上回っており、より広域を周遊するFITの姿も目立ちます。

【なぜここが?】外国人が高速バスを途中下車して見に行く場所(写真)

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