JAPAN RAIL PASS値上げも追い風に? 高速バス外国人需要で復調 運転手の待遇改善につながる“稼ぎ頭”

コロナ禍の苦しみを経て、高速バスがようやく復調しています。コロナ前を上回る路線もあり、今後さらに需要拡大が見込まれています。運転手不足も深刻化していますが、その待遇改善につながる稼ぎ頭こそ、高速バスです。

高速バスは稼ぎ頭 いまが稼ぎ時!

 国際空港発着の高速バスでは、滞在型リゾート地へ向かう路線が人気です。スノーリゾートでは新千歳空港~ニセコや成田空港~白馬。ビーチリゾートでは那覇空港~恩納、本部半島などです。

 逆に箱根や富士五湖など周遊型の観光地へは、国際空港からの路線の人気はいま一つです。1か所滞在ではなく周遊しながら観光を楽しむタイプの旅行者は、入国後、まずは東京や大阪など大都市に宿泊するケースが多いからと考えられます。

 多くのバス事業者のFIT向けマーケティングを代行している株式会社オーエイチによると、一部の路線では、中国人に限ってみても予約がコロナ前を超えていると言います。

 訪日外国人の総数がコロナ前水準を回復した一方、中国からの訪日は3分の1程度にとどまります(2023年11月の速報値)。しかし大きく減少しているのは貸切バスで移動する団体ツアーやクルーズ船が中心であって、高速バスなど公共交通を使うFITの需要は旺盛だということです。さらに東南アジア各国や米国、オーストラリアなどからの訪日客は過去最高を記録しています。

 少子化進行による国全体の労働力不足により、バス業界も乗務員不足が深刻です。解消には乗務員の待遇改善が必須で、そのためにも高速バス事業の収益力向上が大きな意味を持ちます。また、FIT化の進展により貸切バスの需要は以前の水準まで戻らないとみられますが、高速バスがその分の受け皿となれるか、重要な局面にあると言えます。

【了】

【なぜここが?】外国人が高速バスを途中下車して見に行く場所(写真)

Writer:

1972年兵庫県生まれ。早大商卒。楽天バスサービス取締役などを経て2011年、高速バスマーケティング研究所設立。全国のバス会社にコンサルティングを実施。国土交通省「バス事業のあり方検討会」委員など歴任。著書に『高速バスのビジネス』(成山堂書店)、『「マーケティング感覚」の実装力』(同文舘出版)。新聞、テレビなどでコメント多数。

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