“使えるぞ”を見せつけた!自衛隊「ホーバークラフト」のメリットとは 能登半島地震で活躍も運用は岐路に

最大50ノットで滑走OK!

 またLCACには、それ以外のメリットもあります。1つは、水面を浮いた状態で滑走するため、高速を出すことが可能という点です。速力は最大50ノット(約92.6km/h)、満載状態でも40ノット(約74.1km/h)を誇ります。
 
 さらに、水面を浮いた状態で滑走する別のメリット、それは水中の障害物に航行を阻害されることが少ないという点です。

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能登半島地震で石川県輪島市の大川浜に各種機材を揚陸する海上自衛隊のLCAC(画像:海上自衛隊)。

 津波などが襲来したエリアは、その周辺海域に多数のがれきや転覆した船などが漂っていることが多いです。とうぜん海の中も同様で、さらには漁網やロープなども潜んでいるため、通常のスクリュープロペラで航行する船では、目に見えないがれきや漁網などで、船体に穴が空いたりプロペラが回らなくなったりして航行不能に陥る可能性が高く、進出は限りなく難しいです。
 
 しかし、水面に浮かびながら進むLCACなら、海面に漂う障害物がなければ、水中はあまり気にせずに航行できます。
 
 実際、12年前に起きた東日本大震災でも大津波によって壊滅し、がれきが散乱していた宮城県石巻市の渡波地区への物資輸送にLCACが用いられ、任務を完遂しています。

 今回、輪島市の大川浜へLCACが最初にあがったのは地震発生3日目となる1月4日朝のこと。道路復旧用の重機7台や救援物資を積載したトラック十数台を運んだそうです。

【まるで航空機!】これがLCACの操縦席です(写真)

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コメント

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2件のコメント

  1. 今回の災害では能登半島の北部には地盤が隆起して海水がひいて使いものにならなくなった港湾が複数あるらしい 今後もこの種の装備の必要性は些かも無くなることはない

  2. 能登半島地震の運用では波高制限ギリギリで大分波に煽られていたように見えた。記事では速度に注目していたが、実運用では安定性が求められるのではないかと感じた。