ホバークラフトどんどん送ればいいじゃん←そうじゃない! 能登への物資輸送の難しさ 陸海空全てで

上陸後に注意!

 実際に砂浜を自分の足で走ってみると分かりますが、足元が沈みかなり体力を消耗します。ビーチバレーは見た目以上にハードな競技です。上陸作戦では、舟艇から歩兵が降りて徒歩で海岸に展開しますが、携行した装備の重さで砂地に足を取られ、転びやすく動きは緩慢にならざるを得ません。

 そうした時、砂浜を乗り越えて運んでくれる水陸両用車のありがたみが分かります。自動車は4WDでも、油断すればタイヤはすぐに砂に潜り込んでスタックしてしまいます。

 LCAC自体はある程度の海面浮遊物も乗り越えて砂浜に到達できますが、ようやく運んできた車両は、降ろされた瞬間からスタックする危険性があるのです。実際に上陸訓練でも車両がスタックするシーンを見かけます。

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海岸に待機する揚陸支援用の道路マット敷設車と重レッカ。この時は重レッカがスタックしてしまっていた。静岡県の沼津海浜訓練場に上陸する様子で、能登半島への支援とは無関係(月刊PANZER編集部撮影)。

 またLCACを海岸に付けるには様々なノウハウが必要です。LCACは全長約28m、全幅約14m、基準排水量85tという大きさで、強烈な風圧も巻き起こすためどこの海岸でも入り込めるというわけではありません。天候も含め海岸の状況を事前偵察し、誘導員を配置し車両を降ろせる適切な場所を選定する必要があります。

 大型トラックが下手なところでスタックすれば障害物にすらなってしまいます。車両の選定や運ぶ順番も見極めなければなりません。ブルドーザーやレッカー車、道路マット敷設車など上陸支援機材も必須です。

上陸するホバークラフト 車両は砂浜でスタックも…訓練の様子

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