ドアが無ェ! 軽トラ大化け「悪路で遊ぶキャリィ」にスズキが込めた思い TAS2024

コンセプトは「アラサーの若者が山を楽しむクルマ」

 見た目インパクト抜群な「スーパーキャリィ マウンテントレイル」ですが、何をコンセプトに作られたのでしょうか。

 そもそも、このクルマは単純に軽トラをオフロードカーに改造したというものではなく、「その走りを楽しむ」という運転体験を具現化する目的で生まれたそうです。スズキによると「20~30代の若い世代が、山をアクティブに楽しむ」というストーリーイメージがまずあり、そのための「遊びグルマということを訴求したかった」と話してくれました。

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荷台部分のロールバーには、スペアタイヤの他にハイリフトジャッキやスコップが装着されている(布留川 司撮影)。

 カッコいいオフロードカーを作るのではなく、オフロードや山道での走行を楽しむためにはどんな装備が必要なのかという点から企画・検討されているため、外側、すなわちエクステリアだけでなく、車内のインテリアにも強いこだわりをいくつも感じることができました。

 シートはハーネス付きのバケットシートに変えられ、ダッシュボードにはタブレットと防水型のスピーカーを装着。荷台には山道で立ち往生した場合に備えて、ハイリフトジャッキやスコップまで装備されています。

「スーパーキャリイ マウンテントレイル」は現時点で販売予定のないコンセプトカーです。しかし、強烈なインパクトと存在感を醸し出している理由は、機能的なコンセプトではなく、クルマを楽しむ人々を具体的にイメージしているからかもしれません。

【了】

【バケットシートかよ!?】これが「スーパーキャリイ マウンテントレイル」の車内です(写真)

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Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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