ボーイング存続に黄色信号?「737MAX」あわや大惨事に航空会社が失望感あらわ 波紋どこまで広がる?

アラスカ航空のボーイング737MAX9が起こした大トラブルを受け、アメリカ企業がボーイングを見限る可能性が出てきました。米連邦航空局も生産拡大を認めないなど、同社に厳しく対応しています。

一部報道ではエアバスに鞍替えしたというハナシも

 アラスカ航空のボーイング737MAX9が2024年1月5日(現地時間)、米本土オレゴン州上空を飛行中に側壁の一部が吹き飛んだ問題を受け、FAA(アメリカ連邦航空局)は737MAXシリーズの生産拡大を認めない方針を決め、航空各社が対応を迫られています。

 ロイター通信は2024年1月29日、ユナイテッド航空がエアバスにA321neoの追加購入を打診したと報道。開発中の737MAX7や737MAX10は型式証明の例外措置が取り下げられ、商用化が大幅に遅れる見込みです。安全運航を脅かす相次ぐ問題の発覚に、大口顧客のボーイング離れが加速するかもしれません。

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ボーイング737MAX(画像:ボーイング)。

 737MAXは、ベストセラー旅客機である「737シリーズ」の最新モデルで、2016年に初飛行しました。新型の高効率エンジンと上下に分かれた翼端 (アドバンストテクノロジーウィングレット) を採用するとともに、極端な機首上げによる失速を防ぐため「操縦特性向上システム(MCAS)」を搭載。一方で最新鋭機ながら、ボーイングはNG(ネクストジェネレーション)シリーズをはじめとした既存の737と整備や教育面で共通性を持たせることで、導入時のハードルを下げて需要の取り込みを図ろうとしました。

 しかし2018年10月、ライオン・エア610便の737MAX8(機体記号PK-LQP)がスカルノ・ハッタ国際空港を離陸直後に墜落。半年後の2019年3月にはエチオピア航空302便の737MAX8(機体記号ET-AVJ)もボレ国際空港の近郊に墜落しました。いずれも乗員乗客の全員が犠牲になる大惨事となっています。

 墜落を招いた要因の一つとして、本来は失速を防止するためのMCASがパイロットの意に反して機首を下げ続けたことがあげられており、FAAは約2年にわたって商用運航の停止措置を取っていました。

【コックピットの様子も】ボーイング737MAXの前後左右、機内をイッキ見!

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