ロシア新兵器!? 半世紀前の対潜用ロケットを戦車へ 初の“陸上型”をつくった思惑とは

ロシアでは1960年代の、しかも艦艇用の対潜水艦ロケットランチャーが、T-80戦車の車体に載せられたようです。改造し自走式ロケット砲として活用するようですが、どのような意図があって奇妙な策に出たのでしょうか。

ドイツからは恐れられた

「カチューシャ」は戦争中に1万台以上が製造され、あらゆる種類のトラック、装甲車、それから装甲列車などにも搭載されました。コスパにも優れ、ドイツ軍からは「スターリンのオルガン」と恐れられました。効果を確認したソ連は戦後もロケット砲を重視し、大量に配備された海軍のRBU-6000も「カチューシャ」の系譜といえるかもしれません。

 しかし陸上自走型のRBU-6000は、地上から潜水艦を攻撃しようというわけではなく陸戦に使われています。ロシア・ウクライナ戦争は砲兵戦になっており、両軍とも砲兵力の維持に苦労しています。民間OSINT(公開情報調査)サイト『Oryx Blog ジャパン』によれば、1月16日現在でロシア軍は346両の多連装ロケット砲を失ったとしています。

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対潜水艦用ロケット砲を搭載したトラック(画像:Sputnik)。

 またウクライナ国防省は、1月30日現在で972両を撃破したとSNSに投稿しています。『ミリタリーバランス』2023年版によれば、ロシア陸軍の各種多連装ロケット砲の保有数は合計886両だそう。しかし、再使用を考慮し極力劣化を防いで保管されたモスボールが2000両、修理して前線復帰したものもあるでしょうから、正確な数字は不明瞭です。とはいえ実戦力で約4割は損失していることになり、少なくない損害でしょう。こうした損害の穴埋めのために、海軍用ロケット砲まで陸戦に持ち出したのが本当のところといえそうです。

 現在、砲火を交えているロシア軍もウクライナ軍も、旧ソ連軍の系譜でロケット砲を多く使っています。大きな噴煙を上げて飛翔していくロケット弾は派手で、映像的に「映える」ということもあってかSNSにも動画が投稿されています。しかし艦艇用のロケット砲が戦車に載って陸に上がってきたのは意外でした。

ホンマに陸に上げとる!! ロケット砲 on T-80戦車(写真)

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