ロシア新兵器!? 半世紀前の対潜用ロケットを戦車へ 初の“陸上型”をつくった思惑とは

ロシアでは1960年代の、しかも艦艇用の対潜水艦ロケットランチャーが、T-80戦車の車体に載せられたようです。改造し自走式ロケット砲として活用するようですが、どのような意図があって奇妙な策に出たのでしょうか。

実用性は高いのか…?

 ほかにRBU-6000がMTLB装甲車やトラックの荷台に搭載されている画像も確認されているので、相当数が陸に上がっていそうです。艦艇用の兵装を地上車に載せるのはかなり無理筋な改造ですが、構造が比較的簡単なロケット砲だから可能だったといえるでしょう。

 T-80戦車の車体を流用しているのもポイントです。RBU-6000の最大射程は6000mと砲兵としてはやや短いのですが、防御力と機動力のあるT-80戦車の車体に載せることで、ヒットエンドランの近接火力支援用に使うことができそうです。T-80はすでに生産が終了して修理するパーツも十分ではないので、動ける車体だけでも有効活用しようということのようです。T-80は生産ラインを復活させるという話も出ています。

 ちなみに陸軍のロケット砲の口径は122mm、220mm、300mmなので、このRBU-6000(212mm口径)には陸軍のストックは使えません。海軍装備を陸軍に供出しなければならず、補給面も含め軍や産業界では動きがあったはずです。しかしロシア軍やメーカーは、公式には何もコメントしていません。

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ロケット弾を発射する陸戦用RBU-6000(画像:Sputnikの動画からキャプチャー)。

 いずれにしても本来の用途ではないので、射撃精度など実用性が気になりますが、とにかく「撃てればよい」「質より量」ということが優先されているようです。ほかにも艦船用機関砲を装甲車に載せて陸上に持ち出した例があり、窮したあまりなのか、生産終了した戦車の車体にポン付けしただけのDIY的な創意工夫と、それを実戦場に持ちだすなりふり構わないバイタリティーには感心せざるをえません。

【了】

ホンマに陸に上げとる!! ロケット砲 on T-80戦車(写真)

Writer:

1975(昭和50)年に創刊した、50年以上の実績を誇る老舗軍事雑誌(http://www.argo-ec.com/)。戦車雑誌として各種戦闘車両の写真・情報ストックを所有し様々な報道機関への提供も行っている。また陸にこだわらず陸海空のあらゆるミリタリー系の資料提供、監修も行っており、玩具やTVアニメ、ゲームなど幅広い分野で実績あり。

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