コスパ最強戦闘機「グリペン」最新型、操縦席はどんなもの? 世界で注目の機体 “体験”してみて分かった強みとは

実機に比べるとどうなのか

 ズバリ、シミュレーターの動きはやはり戦闘機らしく機敏でした。

操縦桿の動きに合わせて画面は間髪を置かずに動き、姿勢の変化を示します。操縦席の目の前の大スクリーンに映る地形や雲の流れもスムーズ。シミュレーターは、軍関係者が試しても問題ないようリアルにつくられているということでした。

 なお、今回のシンガポール航空ショーでは、タイ空軍のC型も展示されましたが、E型を採用したのは今のところ本家スウェーデンとブラジルのみです。サーブは今回タイ空軍機の展示に加え、アジアの近隣国でも今後、C型から性能がアップしたE型の需要があると見て、シミュレーターを展示したと見られます。既に、ブラジル周辺に対しても同じ考え方で、南米で何度かこのシミュレーターを展示しています。

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サーブ「ドラケン」のコクピット(相良静造撮影)。

 小型機ながらグリペンが持つ性能と、E型での性能アップは既に各国の軍関係者に知れ渡っているようで、今回の航空ショーでは各国の空軍関係者などがシミュレーターをかわるがわる熱心に覗いていたのが印象的でした。

【了】

【写真】スタイリッシュ! これが「グリペン最新型」の操縦席です

Writer: 相良静造(航空ジャーナリスト)

さがら せいぞう。航空月刊誌を中心に、軍民を問わず航空関係の執筆を続ける。著書に、航空自衛隊の戦闘機選定の歴史を追った「F-Xの真実」(秀和システム)がある。

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