「風が吹いたら “出られない”!」 翻弄される海自隊員 ただちょっと嬉しい人も?

洋上で働くことが多い海上自衛官ですが、海の上はなにも船だけとは限りません。離島や、橋が架かっていないところも。そのような場所では風がちょっと強いだけで帰ってこれなくなるそうです。

悲喜こもごもな強風の「きまぐれ」

 ほかにも、沖に停泊している護衛艦から搭載艇などで上陸したい場合、ある程度の風速であれば出港するのですが、ここで怪我をするわけにもいかないので無理はしないようです。

 なので、錨泊時に当直員以外の上陸や、はたまた連絡や会議に出席するなどの理由で上陸したくても、強風のため叶わなかった……なんてことも。目の前に陸地が見えているのになんとも切ない状況です。

Large 20240316 01
海上自衛隊横須賀基地の交通艇(柘植優介撮影)。

 海上自衛官である夫のやこさんは以前、横須賀教育隊で勤務していたことがあるのですが、教育で使われる短艇も強風が吹くと出すことができないそう。短艇が収納してある倉庫に掲げられた吹き流しが真横になると風速10mなのですが、学生にとっては地獄の実習である短艇も、この吹き流しが真横になるとちょっと嬉しいのだとか。

 立場によって悲喜こもごも分かれる強風。本格的な春になるまではまだ油断できない模様です。

【了】

【風が吹くと帰れない?】立場が変わると強風ありがたがる海上自衛官も(マンガを読む)

Writer:

漫画家・デザイナー。夫のやこさん、娘のみーちゃんと暮らすのんきなオタク。海自にはまってからあれよあれよと人生が変わってしまった。著書「海自オタがうっかり『中の人』と結婚した件。(秀和システム)」「北海道民のオキテ(KADOKAWA中経出版)」各シリーズ発売中。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 「強風で船が出せないと実習が中止になってうれしい」だけのことだった。