「電車がなかなか来ない」 山手線私鉄の「最小ダイヤ」解消へ コロナで減った便数を戻す動き
減便でもたらされた「メリット」、増便でどう変わる?
ただ、減便には所要時間の短縮というメリットもありました。
日中時間帯における西武新宿ー本川越間の最短時分は、2022年3月改正で「61分」から5分短縮され、「56分」になっていました。今回の増便後は、それが「60分」に。本数を戻すことで所要時間は延びるものの、2年前と比べれば1分短縮されるといいます。
「2022年3月改正では本数削減による速達性を考慮した運行形態としましたが、全体では所要時間にバラつきがありました。今回の改正では、10分間隔運転に戻すことで所要時間を平均化し、かつ別線区との均等な接続時間を確保した運行形態に戻しました」(西武鉄道)
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他の鉄道事業者でも、このように列車本数を減らして運転体系を見直すことで、所要時間が短縮したり、各駅停車と優等列車の接続を改善したりと、利便性の向上に重点を置いた路線もあります。しかし、本数が減ったまま利用が回復し、ラッシュ時間帯以外も混雑が見られるケースも出てきています。
今回のダイヤ改正では、関西の私鉄でも、たとえば近鉄京都線で日中の急行を3本から4本に増やして普通列車も増便するなど、コロナ禍で減らした便数を戻す動きがあります。
一方、2021年に日中のパターンダイヤが10分間隔から「15分間隔」(1時間あたり4本)になった京阪線では、今のところパターンの変更はアナウンスされていません。インバウンド需要もコロナ前に戻っているとされるなか、今後さらに復便の動きが進むのでしょうか。
【了】
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