“盗んだバイク”行く先は解ってる? 盗難二輪車を「持ち主に返す仕組み」に警察も注目
バイクやクルマの盗難被害が相次ぐなか、バイク販売の業界団体がつくる「持ち主に返す仕組み」が実績をあげています。盗難車をすぐに現金化しようとする動きに一石を投じ、警察も注目しています。
オークション会場で見つかった被疑車両は、持ち主に戻る仕組みがある
バイクオークションを主催するオークション事業者9社(13会場)が加盟する一般社団法人「日本二輪車オークション協会」が、2023年度(2023年2月~2024年1月)の盗難二輪車の照会業務のHIT率を公表しました。
オークション13会場で検索された延べ104万7398台のうち、336台について盗難届が出された車両の疑いがあるHIT件数と回答され、その延べHIT率は0.03%でした。
盗難二輪車の照会回答業務は、同協会がオークション会場に盗難車が出回ることを未然に防止するため2005年から続ける会員向けサービスです。盗難車の売買を阻止することで、窃盗犯罪の減少を目指します。
その仕組みは、出品予定のバイク車台番号(フレームナンバー)などをオークション協会が作った盗難照会システムで照合。照会システムに登録されたデータは、全国の警察に届けられた盗難被害情報がもとになっているので、HITした場合は盗難車の疑いが強いことを示します。
こうしてふるいにかけられた車両は、その後どうなるのか。オークション会場は出品者に対してHIT車両であることを告げます。その後の手続きについて、日本二輪車オークション協会担当者はこう説明します。
「HITした車両は、出品者である販売店が担当の警察署に持ち込み実車確認の上、実際に盗難届が出されている車両であった場合は、持ち主に返還されることになります」
同協会は東京都公安委員会から盗品売買等防止団体としての認可を得て照会を行っています。「この比率は、数年年ほぼ変わらない」(前同)。
さらにオークションの参加者は「主たる営業所等届出」をした古物商許可を持ち、日常的に売買を行っているなどの入会審査があるので、HITした車両は被害にあった持ち主に戻る仕組みになっています。
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