世界唯一かつ超特殊! 73年ぶりの新造「捕鯨母船」ついに完成 “カーフェリーっぽいカタチ”こそ新時代!

世界唯一となる「捕鯨母船」が73年ぶりに新造され、同じく世界唯一の捕鯨方式を行う会社に引き渡されました。最新鋭の電気推進システムをはじめ、特殊な設備を満載した新造船で、捕鯨文化の復興を図ります。

南極海いけます!

 獲ったクジラをさばく解剖甲板は屋内に収め、衛生環境を改善。保冷設備は作った分だけ冷凍設備を動かすという発想から、リーファーコンテナを使用します。このリーファーコンテナは20フィートコンテナで最大40個、800トン分搭載することができ、製品のロット管理と荷揚げを効率的に行えるようにしました。

 また、クジラを引き揚げるスリップウエーの傾斜をこれまでの35度から18度に緩和。将来的なナガスクジラの捕獲解禁も視野に入れ、70トンの揚鯨能力を備えられるようにしました。

「今まではクレーンで積み荷を外に出していたが、ランプドアからトラックが入ってきて、天井走行クレーンでコンテナを乗せて、そのまま出ていくという画期的なシステムが採用されており、具現化するところが一番難しかった」(越智社長)

 最新の電気推進システムは、負荷に応じた出力の調整や4基ある発電機の運転台数の切り替えを柔軟に行うことで、燃費の改善とCO2(二酸化炭素)排出量の削減につなげます。航続距離はEEZ(排他的経済水域)外で操業することも想定し、南極海に到達可能な7000海里(約1万3000km)を確保。船価は約75億円となっています。

●維持費が経営を圧迫していた従来船 世界唯一の漁業方式にはずみ

 共同船舶は世界で唯一、“母船式捕鯨”を実施している会社です。捕鯨母船を中心とした捕鯨船団を組み、まず捕鯨砲を備えたキャッチャーボート(小型の捕鯨船)がクジラを捕獲。続いてクジラを母船へと引き渡し、船内の工場で加工して鯨肉原料を生産します。。

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関鯨丸を建造した旭洋造船の越智社長(左)と、共同船舶の所社長(深水千翔撮影)。

 安倍政権下の2019年に日本がIWCを脱退し、商業捕鯨を再開して以降、同社はEEZ内でニタリクジラ、ミンククジラ、イワシクジラの3鯨種を対象とした捕獲、生産、販売を行ってきました。

 しかし、1987年に竣工した「日新丸」は老朽化に伴って安全性が低下。毎年の修繕費も7億円に達し、会社経営を圧迫していました。

【スゴイ!マジで「工場」】73年ぶり新造「捕鯨母船」の船内(写真)

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