飛行中の旅客機「外は超極寒なのに機内は快適」なぜ? ―40度の世界から客室をどう温めるのか

飛行機はときに、外気温がマイナス40度にもなる高度1万m以上を飛びます。機内の温度はどのような仕組みで快適に保たれているのでしょうか。

例外の「ボーイング787」はどうしている?

 ANAの整備士は787の空調システムについて、「787はキャビン・エア・コンプレッサーと呼ばれる取り入れ口から外の空気を取り込み、それを空調に活用しています。エンジンから圧縮空気を取らずに済むので、その分効率の良い(燃費効率の良い)フライトができます」。

 なお、このキャビン・エア・コンプレッサーは胴体下部についており、ここで取り込まれた空気は電動コンプレッサーで圧縮されるとのことです。

 なお、エンジンが稼働していない空港などでは、調節した空気を航空機に送るための特殊車両を用いる、駐機場備え付けの空調ダクトを用いるほか、「補助動力装置(APU)」と呼ばれる地上停留用の電力や油圧などの動力源を確保するための小さなジェットエンジンのような装置から、圧縮空気を取り込むといった方法があるそうです。この装置は、ジェット旅客機では胴体の最後部に設置されていることが多いです。

【了】

【図】こうなってんだ… 一気に理解できる「旅客機の空調の仕組み」

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